#11 大魔女エヴァ・アーンスト

ロアルド・ダールは、最終ページを閉じた後も長く読者の想像に残るキャラクターを創造する非凡な才能を持つ。1983年の名作『魔女』に登場する大魔女ほど忘れがたい存在は少ない。同年にホイットブレッド児童文学賞を受賞したこの物語は、子供たちをネズミに変えて世界から消し去ろうとする、恐ろしく狡猾な悪女を読者に紹介した。
この象徴的なキャラクターをスクリーンで表現することは、ハリウッドのトップクラスの俳優たちが挑んできた課題である。1990年の映画化作品ではアンジェリカ・ヒューストンが、脅威とブラックユーモアのバランスを取りながら、身も凍るような魅力ある演技を披露した。近年では、2020年のリメイク版でアン・ハサウェイがこの役を演じ、ダールの描いた狡猾で全能の敵役というビジョンを忠実に守りつつ、現代的なエネルギーをキャラクターに吹き込んだ。大魔女は、卓越した悪役がいかに世代を超えて観客を魅了できるかを示す完璧な例であり、文学と映画において最も不朽の女性キャラクターの一人としての地位を確固たるものにしている。